充実した未来のために終活で終の棲家を検討しよう!

終活で避けて通れないのが、終の棲家(ついのすみか)について考えることです。今の家に住み続けるのか、別の住まいを探すのか、あるいは老人ホームに入居するのか、選択をしなければならない時が来るでしょう。

特に「老人ホーム」は種類が多いため、違いを知っておくことが、より良い選択につながります。充実した終の棲家で過ごせるよう、自分に合う施設や場所を探しませんか?

施設を選ぶポイントとしての介護やサービスの違いを紹介します。

自宅?老人ホーム?決める前に終活で考えたいこと

終の棲家を探す前に、自分が譲れないことについて、改めて考えてみましょう。

「自宅で過ごしたい」
「快適な住まいに替えたい」

そのような希望を叶える住まいにめぐり合うには、自分の生き方を明確にしておく必要があります。

考えておきたいこと①医療と介護

考えておきたいこと①医療と介護
医療や介護に対する希望によって、住まい選びが変わります。

医療や介護に関して考えておくこと
1.どのような医療を受けたいか

延命治療はせず、緩和ケアを受けたいなど。

2.どこで医療行為を受けたいか

自宅で医療行為を受けたいなど。

3.誰に介護してもらいたいか

家族以外の人に介護をお願いしたいなど。

考えておきたいこと②住まい

終の棲家の選択肢はさまざまです。

終の棲家の選択肢
  • 今、住んでいる家
  • 賃貸の一軒家やマンションなど
  • シニア向け、またはバリアフリーのマンション購入
  • 老人ホームなどの施設

今、住んでいる家を終の棲家にする場合は、リフォームが必要になることもあります。そのようなことも考えて、住まい選びをしなくてはいけません。

考えておきたいこと③最期の迎え方

考えておきたいこと③最期の迎え方
どのように最期を迎えたいのか、家族と一緒に話し合いましょう。

自分が亡くなった後、手続きや葬儀を一切に対応するのは家族です。遠慮せずに希望を伝えた方が、いざという時、家族が対応しやすくなります。

最期を自宅で過ごしたいなら、家族の協力が不可欠になりますので、なおさら家族との話し合いが必要です。

自宅を終の棲家にするには

思い出の詰まった今の家で最期を迎えたいと思う人は、多いでしょう。ライフステージに合わせて、改修やリフォームを行えば転居せず、今の家を終の棲家にすることができます。しかし、今は問題なくても、高齢化による家庭内での事故を考慮し、安全に過ごせる住居に作り替える必要があります。

また、隣近所の住民と積極的にコミュニケーションをとるようにしましょう。いざという時に、助け合える環境であることが大切です。

終活で知っておきたい老人ホームの種類

終活で知っておきたい老人ホームの種類
老人ホームの種類は以下の3つに分けられます。

  • 介護保険施設
  • 有料老人ホーム
  • その他の施設

施設の種類によって、サービス内容が異なります。それぞれの基本的な特徴を知っておきましょう。

確認しておこう①介護が必要かどうか

老人ホームは「自分の家での生活が難しい高齢者の入居する施設」です。最近は高齢でも健康的に過ごせる人が増え、高齢者向けの施設も大きく変容しています。

入居時の健康状態で、次の2つのタイプに分けることができます。

  • 要介護の認定を受け、補助や介護が必要な人を対象とした施設
  • 補助が不要な、自立している人向けの住宅

確認しておこう②公的施設と民間施設

老人ホームの種類は、運営母体の違いによって2つに分けられます。

1.公的施設

公的施設は、医療法人や社会福祉法人が運営しています。比較的安価で済みますが、申し込み者が多く、入所までに何年も待たされることがあります。

2.民間施設

民間企業が運営し、サービスで差別化を図っている施設が多いです。

介護保険施設

介護保険施設は、以下の3種類があります。

  • 介護老人福祉施設
  • 介護法人保健施設
  • 介護療養型医療施設

要介護の認定を受けた人を対象とした公的施設で、介護保険サービスが利用可能です。食事の提供、緊急時の対応、介護の付帯サービスがあり、認知症の入居者を受け入れています。

入居時の料金が不要で、人気のある施設のため、入居の順番待ちが発生している自治体があります。各施設の特徴と違いは、次のとおりです。

介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム):介護が目的

入居時の条件は、65歳以上で、常時介護が必要な要介護3以上であることです。看取りができるかどうかは、施設によります。入居期間は原則半年ほどです。

介護老人保健施設:リハビリが中心

要介護1以上の人が主にリハビリをするための施設です。退院してすぐに自宅で生活することが難しい人を受け付けています。あくまでも、在宅で生活できるようになることが目的です。

介護療養型医療施設:長期入院が目的

要介護1以上で、医療的なケアを必要としている人が入院する施設です。健康状態が良くなれば療養が終わるため、終の棲家にはなりません。

有料老人ホーム

有料老人ホームは、健康的に安定した生活を送れるよう高齢者をサポートする住居です。以下の3種類に分類されます。

  • 介護付
  • 住宅型
  • 健康型

全ての有料老人ホームで食事の提供と緊急時の対応をしてくれますが、介護は施設により異なります。

介護付有料老人ホーム:介護付きの住居で集団生活

介護付有料老人ホームは以下の3つに分かれ、施設により入居者の介護レベルが決められています。

  • 要介護者のみの「介護専用型」
  • 入居時に介護認定がされていない人向けの「自立型」
  • 幅広く受け入れる「混合型」

どのタイプも、介護付きで、リハビリや医療ケアも提供される場合が多く、終の棲家として入居することができます。

住宅型有料老人ホーム:高齢者向けの介護付き住居

介護のレベルを問わず、健康な人から要介護者まで入居可能です。施設自体が介護サービスを提供することはありません。介護が必要な場合は外部のサービスと契約します。

健康型有料老人ホーム:健康状態の良い高齢者向け住居

身の回りのことを自分で行える、自立した状態にある高齢者向けの住居です。健康維持を目的とした、プールや運動場などの設備が充実している施設が多いです。介護が必要になると、退去しなければなりません。

その他の代表的な施設

その他の代表的な施設とその特徴について紹介します。

サービス付き高齢者向け住宅:シニア限定のバリアフリー賃貸住宅

入居時の介護レベルに制限はなく、見守りと緊急時の対応がある住まいです。有資格者が常駐し、生活相談に応じてくれます。食事や家事などの生活サポートや介護サービスは、外部との契約が必要です。

グループホーム:主に認知症患者が共同生活を送る住居

認知症の進行を遅らせることを目的としており、入居者は家庭的な環境で、介護や訓練を受けながら生活します。各種地域密着型施設の一種で、自治体の住民票を持つ人が入居できる公的施設です。医療ケアが必要になると、入居が継続できない場合があります。

軽費老人ホーム:老人福祉法で定められた公的施設

入居に審査があり、所得制限が設けられている老人ホームです。食事の提供付きの「A型」、自炊が条件の「B型」、後述する「ケアハウス」の3種類に分かれています。

ケアハウス:食事・生活支援サービスのついた軽費老人ホームのひとつ

軽費老人ホームのひとつですが、所得制限がなく、家賃が発生します。「自立した人向け」と「要介護者向け」の2タイプです。

終活を成功させるための老人ホームの選び方

終活を成功させるための老人ホームの選び方
老人ホームを種類別に紹介しましたが、多種多様で迷ってしまいますね。具体的に施設を選ぶ際には、何に注目すれば良いのでしょうか?

自分に合った施設を探すために、チェックしたいポイントを5つ紹介します!

老人ホームを選ぶポイント①立地場所

老人ホームの立地は、自分の健康状況や目的によって検討すると良いでしょう。施設内で自立した生活を楽しみたければ、店舗や病院などの周辺施設や交通の利便性を考えます。

介護を受けることが目的の場合は、家族が見舞いに来やすい立地とか、環境の変化を減らすために今の家の近くなど、状況に応じて探すと良いでしょう。

老人ホームを選ぶポイント②費用と入居条件

老人ホームを選ぶ際は、全体の費用を含む、入居時の条件の確認が大切です。

入居金の内訳や適用期間などを、老人ホーム側から明確に提示してもらいます。内訳に介護が含まれている場合は、対象の範囲の確認も必要です。

費用が安いからと決めたが介護費が含まれておらず、最終的に高額な費用を請求されたという、お金にまつわるトラブルケースがあるので注意してください。

老人ホームを選ぶポイント③ケア体制とスタッフ

希望の条件が叶う老人ホームが見つかったら、必ず見学しましょう。

老人ホームでの住み心地は、スタッフ次第です。スタッフの人数や、働いている際の表情、スタッフ間の雰囲気、身だしなみや態度を自分の目で見ておくと安心ですね。

また、看護師の有無、医療機関との連携など、ケア体制も確認しておきましょう。

老人ホームを選ぶポイント④設備や空間

老人ホームの紹介文や広告に、見守りサービスや、医療関係者の常駐、生活相談サービスが強調されていることがあります。利用条件やその費用、常駐要件などを調べておきましょう。

また、居室の広さや浴室設備、施設全体の清潔感など、住まいに関わる空間が快適か、自分の目で見て確認することが重要です。

老人ホームを選ぶポイント⑤食事

食事は生活するうえで重要な要素のひとつです。入居中、食事時間が楽しみになると嬉しいですね。

産地にこだわっていたり、旬の食材を取り入れていたり、食を大切にしているかは、献立表の記載事項を見ると分かります。食堂の雰囲気や規模、居室まで配膳するサービスやアレルギー対応の有無なども確認しておきましょう。

終活で知っておきたい老人ホームのメリットとデメリット

在宅介護を受けるか、それとも老人ホームで過ごすか、答えを出すのは難しいでしょう。

自宅での生活、在宅介護の場合、老人ホームでの生活を比較して、老人ホームに入居するメリットとデメリットを考えてみましょう。

老人ホームで暮らすメリット3つ

老人ホームで暮らすメリット3つ
老人ホームで暮らす場合のメリットを3つ挙げます。

1.要介護の場合は専門的な処置を受けやすい

専門家による質の高い手厚い介護を、必要に応じて受けることができるのは大きなメリットです。自宅に設置できない医療ケア器具を使うことができます。

2.家族の負担が少ない

食事から排泄に至るまで全てサポートしなくてもよく、家族の身体的な負担が少なくなるでしょう。

3.同世代とコミュニケーションができる

老人ホームの多くが、食堂での食事をはじめとする入居者同士のコミュニケーションの場を設けています。同世代の友人を作って、おしゃべりをしたり、イベントに参加したりすることができるかもしれません。

老人ホームで生活するデメリット3つ

老人ホームで生活するデメリット3つ
逆に、老人ホームで暮らすことのデメリットは何でしょうか。

1.感染症のリスクが高まる

集団生活を送る場合、リスクにさらされてしまうかもしれません。どのような感染症対策を行い、取り組んでいるのか、入居前に確認すると良いでしょう。自分でできる対策も行いましょう。

2.家族と会う機会が減る

家族と離れて暮らすことになり、会う機会は減ってしまいます。疎外感や孤独感を抱くかもしれません。面会の規定についても確認してみましょう。

3.自立している場合は不自由に感じる可能性がある

集団生活のストレスや、ルールがあり制約の多い生活に不自由さを覚え、精神的な負担になってしまう可能性があります。

老人ホーム入居の手続きと流れ

老人ホーム入居の手続きと流れ
老人ホームに入居を決めたら、どのような手順で申し込むのでしょうか。入居までの流れを紹介します。

  1. 申し込みを行い、仮押さえをする申込金が必要です。
  2. 必要書類を準備する。診療情報提供書や健康診断書の提出を求められます。
  3. 施設側と面談を行う。要介護者の場合は、ケアマネジャーに同席を依頼します。
  4. 施設側が入居審査を行う。入居希望者の健康状態や、経済状況、身元保証について検討します。
  5. 体験入居をする。(タイミングと有無は施設ごとに異なる)体験入居で契約前の最終判断をします。
  6. 契約し、入居スタート!

重要事項説明書を熟読し、疑問点は契約時に全て解消しておきましょう。

まとめ

1.終の棲家をどこにするのか、終活の中で自分の希望を考える
2.自宅の場合は、リフォームして今の家に住み続けるか、転居するかどうか選択する
3.老人ホームに入居する場合、介護レベルによって入居できる施設が異なり、終の棲家にできないところもあるため、注意が必要
4.老人ホームを選ぶ際は、実際に見学をし、立地や雰囲気、設備などの確認をする
5.老人ホームは、在宅介護では難しいケアが受けられ、同世代と交流できるメリットがある

終活を継続しながら、自分の理想の生き方に合う住まいを探しましょう。家族と話し合いながら、より良い未来になるよう時間をかけて検討することをおすすめします。

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未来のお思託編集部
散骨、お墓、終活などの準備に関する様々な知識を持つ専門チームです。皆さまのお役に立つ情報をお届けするため日々奮闘しております。