春のお彼岸ですね。
3月21日、昼と夜の長さがちょうど同じになる春分の日を中心に前後三日を合わせた七日間が「お彼岸」といわれます。
字のごとく、彼の岸
この世の現世とは、反対側、西の彼方にあるとされる、あの世。
真東から太陽が昇り、そして真西へと沈んでいくのが、春と秋のお彼岸。

日本では、古来から、亡くなるとあの世へといくとされます。
命を繋いでくれたご先祖様がいるあの世と、彼岸は繋がり通じやすいとされて、ご先祖を偲んで供養をしたり、お墓参りをするのが風習となりました。

また、お彼岸のお供えといえば……春は、牡丹の花にちなんだ「牡丹餅(ぼたもち)」
秋は、萩の花にちなみ「お萩」と呼ばれて、季節により呼び方も違うのもおもしろいですよね。
つい年中「お萩」と呼んでしまいますが、粒あんとこしあん、どちらがお好みですか?
実は、これも、小豆は秋に収穫されるので、秋のお萩は、皮もそのままつかって粒あんに。そして昔は、冷凍保存もない時代、皮が固くなった小豆の皮をとっていたのでこしあんになったのですって。

また、今年は、桜の開花も例年より早いですね。東京では、3月14日に、靖国神社のソメイヨシノの開花が確認されました。
かつては、桜といえば、四月の入学式シーズンのイメージでしたが、近年は、3月にと、早くなっています。
春のお彼岸の頃に桜の花が咲く……。

お墓参りに行かれたところにも、桜のお花見ができるかもしれません。

そして桜といえば、近年、増加している樹木葬の一つ。
桜の木の周りの土中にご遺骨を埋めて埋葬します。
その桜の木が、墓標となります。
やがて自然へと還っていく。
そして、毎年、春には、シンボルツリーの桜の花が咲く。

今は、お彼岸のお墓参りのときに、桜の花びらがひらひらと舞う……

そんな風景が、これからは増えるのかもしれません。

風に舞う 花びらに 故人を偲ぶ

お墓の形は変わっても、偲ぶ心の尊さはかわりません。

年々、自然に還る「樹木葬」を選ぶ人が増えていて、

2020年以降、「一般墓」「納骨堂」よりも「樹木葬」が多く、

なんと主流になっています。

しかも23年には過半数を超えたそうです。

「いいお墓」調べ。(「一般墓」19.1%、「納骨堂』」0.2%、「その他」8.9%、「樹木葬」51.8%)



春のお彼岸、命をつないでくれたご先祖に手を合わせてみませんか?
もしも、ご先祖の誰か1人が欠けていても
今、この世に私たちは、生きていないのです

私たちの命は、けっして自分だけのものではない

命のつながり、つないでくださったご先祖に

ありがとうと、手を合わせて伝えてみませんか?

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未来のお思託編集部
散骨、お墓、終活などの準備に関する様々な知識を持つ専門チームです。皆さまのお役に立つ情報をお届けするため日々奮闘しております。