「終活」(しゅうかつ)とは、自分の人生の終わりに向けて準備をする活動のことです。
最近では「終活(しゅうかつ)フェスタ」などの終活をテーマにしたイベントも数多く開催され、
当たり前に使われるようになった「終活」という言葉ですが、2012年には「ユーキャン新語・流行語大賞」トップテンにも選出され話題となりました。
また、「終活」という言葉は使わなくとも、「人生の最期を迎えるにあたり、この後の人生をどう過ごすのか?」をテーマにした映画も数多く存在し、
年齢を重ね「死」を意識するにつれ関心が深まる、全ての人に共通するテーマでもあります。
今回はそんな「終活」についてご紹介していきます。
この記事を参考に、終活を進めていきましょう。
終活とは?
「終活」とは、人生の終わりに向けて今のうちから準備をする活動のことです。
「終活」はお墓や遺言、財産相続を円滑に進めるための準備など、身の回りの物理的な整理や準備をするだけでなく、自分の人生を振り返りったり、
「やり残したことは無いか」「余生をどう過ごすのか?」を考えるなど、自分の人生の終わりに向けて心の整理していくことでもあります。
誰しも考える老後や死についての不安を解消するために、多くの人が「終活」について考え始めていますが、「人生の最期に向けて、自分のこれまでの人生を振り返り、
これからの時間をより充実したものにするための活動」という側面がより重要視されています。
終活でやっておくべきことは?
では具体的には、「終活」とは何をしたらよいのでしょうか?
主な内容をまとめました。
1.身の回りを整える(生前整理)
生前整理とは、自分が亡くなった時のために、元気な今のうちに身の回りの不要なものを処分したり、身辺整理を行うことです。
生前整理を行うことで、ご自身の死後に残された家族が遺品を片付ける負担を減らすことができます。
今は処分できないものがある場合、その処分方法をご家族に伝えておくのもよいでしょう。
2.自分の現状を把握する(預貯金、不動産、保険の契約内容など)
意外とご自身が持っている財産について、細かく把握されていない方が多くいらっしゃいます。
ご自身の預貯金や株、不動産、保険の契約内容などを、把握しておきましょう。
また、預貯金や金目のものの把握だけでなく、生命保険などに加入している場合、ご自身が亡くなった際の保険金の額や受取人についても、一度確認してみるとよいでしょう。
財産の情報が整理されていないと、残されたご家族がどこにどのような財産があるのか確認したり、誰がどのくらい相続するのかを決めなくてはならず、揉め事になる場合もあるため、遺族の大きな負担となります。
3.お葬式やお墓について、希望をまとめ必要な準備する。
お墓やお葬式についても、元気なうちにご自身の希望をまとめ、ご家族や大切な方にお伝えしておきましょう。
葬儀のための費用や、納骨のお墓はあるのか、葬儀はどのような形式で行い誰を呼びたいのかなど確認し、事前に自分の希望を整理しておくことで、残されたご家族の負担を減らすことができます。
4.エンディングノートを書く
エンディングノートとは、自分の人生の終わりに備えて、残されるご家族や大切な人に伝えておきたいことや自分の希望などを事前に書いておくノートです。
遺言書と違い法的な効力はありませんが、ご自身が亡くなった際に、ご遺族があなたの希望や大切な情報を知ることができます。
5.遺言書を作る
意外と知られていませんが、遺言書の書き方には決まりがあります。書き方を間違えると無効になってしまいます。
遺言書は手続きなどせずにご自身で手軽に作成できるものではありますが、遺言書を作る際には守るべき書き方を確認して作成しましょう。
弁護士や相続サポートの団体や業者に依頼して作成するのも一つの方法です。
エンディングノートとは?書くときのポイント
「終活」と聞くと、「エンディングノート」を連想する方も多いのではないでしょうか?そのくらい終活と合わせて語られることが多いのが、「エンディングノート」です。
エンディングノートとは、自分の人生の終わりに備えて、残されるご家族や大切な人に伝えておきたいことや自分の希望などを事前に書いておくノートです。
エンディングノートを準備しておくことで、残されたご家族があなたの希望や大切な情報を知ることができます。
また、ご自身のこれまでの人生と向き合い、今後についての希望などを整理することができます。
実際にどのようなことを書いたらよいのか、一例をまとめました。
- ・自分について
- 本籍・生年月日・健康保険証、年金手帳・証書、保険証券、パスポート、個人番号カードといった重要な書類などの保管場所など
- ・葬儀について
- 葬儀に呼んでほしい親戚や友人、連絡先など
- ・資産について
- 預貯金(銀行や口座番号)、不動産、有価証券・もしあれば借金や人に貸しているお金の金額、
入っている保険やクレジットカード・印鑑や通帳の場所・暗証番号やID・パスワード など
- ・葬儀・お墓について
- 菩提寺・希望する葬儀の形式や予算・埋葬の方法、墓地・喪主・お墓を継承してほしい人など
- ・持病や医療について
- 持病やかかりつけの医者・終末期医療や延命についての希望など
終活はいつから始めればいいの?
一般的には60代以降で始める方が多いですが、終活を始めるタイミングに正解はありません。
「まだ60代ではないから」といって早過ぎるということはありません。早いうちから終活をはじめることで、気力や体力があるうちにしっかりと準備することができるというメリットがあります。
始めるタイミングとしては、ご自身のライフステージで節目を迎えた時や、身近な人の死を意識した時などに、終活を始められる方も多くいらっしゃいます。
- 仕事の定年
- 健康に不安を感じたとき
- 身近な人の死を意識した時
- 結婚や出産
終活のメリット
終活を行うことのメリットは以下のようなものがあります。
- 自分の人生と向き合うことができ、死の不安を軽減することができる
- 残された家族の負担を減らせる
- 今後やるべきことが明確になる
- 残りの人生について、より充実した過ごし方ができる
「終活」は人によって始めるタイミングや活動の内容は異なりますが、「終活」を行うことで「死への不安が減り、自分の人生を見つめなおし、今後の人生について前向きにとらえることができた」と感じられる方が多いようです。
著者情報
未来のお思託編集部 散骨、お墓、終活などの準備に関する様々な知識を持つ専門チームです。皆さまのお役に立つ情報をお届けするため日々奮闘しております。 |