最近では生涯結婚しないという選択をする、独り身・独身の方が増えています。いわゆる「おひとりさま」という言葉も一般的になりました。
結婚していてもパートナーの死によって、誰でも「おひとりさま」になる可能性はあります。

独身の場合、終活はどのようなことをしておけばよいのでしょうか?
孤独死への備え、葬儀、相続など考えるべきことはたくさんあります。
今回は独身の方の終活についてご紹介します。

独身でも終活は必要?独身の人が終活するメリットとは?

独身でも終活は必要?
「終活」とは、人生の終わりに向けて今のうちから準備をする活動のことです。
「終活」はお墓や遺言、財産相続を円滑に進めるための準備など、身の回りの物理的な整理や準備をするだけでなく、自分の人生を振り返ったり、「やり残したことは無いか」「余生をどう過ごすのか?」を考えるなど、自分の人生の終わりに向けて心の整理していくことでもあります。

独身の場合でも終活は必要なのでしょうか?
独身の場合は、家族や子供に残すものが無いといって、終活を積極的に考えていない方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、独身の方も終活をすることで、ご自身の死と向き合い不安を払拭することができます。

また、お墓や葬儀などの準備についても早めに行うことができます。

独身の人が終活でやるべきこと

独身の場合でも終活はどのようなことを行えばよいのでしょうか?
例えば以下のような準備が必要です。

  1. 身の回りを整える(生前整理)
  2. お葬式やお墓の準備する。
  3. エンディングノートを書く
  4. 遺言書を作る

1.身の回りを整える(生前整理)

身の回りを整える
生前整理とは、自分が亡くなった時のために、元気な今のうちに身の回りの不要なものを処分したり、身辺整理を行うことです。
ご自身の預貯金や株、不動産、保険の契約内容などを、把握しておきましょう。

2.お葬式やお墓の準備

お葬式やお墓の準備
お墓やお葬式についても、早めに準備しておく必要があります。
最近では独身の方でも使える小さなお墓が増えてきました。

永代供養の場合、お墓が霊園や墓地を管理してくれるので、ご家族がいない独身の方向けです。

3.エンディングノートを書く

エンディングノートを書く
エンディングノートとは、自分の人生の終わりに備えて、自分の希望などを事前に書いておくノートです。万一のことがあった場合、残された方に必要な情報をスムーズに伝えることができます。
エンディングノートを準備しておくことで、ご自身のこれまでの人生と向き合い、今後についての希望などを整理することもできます。

ただ、遺言書と違い法的な効力はありませんので、注意が必要です。財産の配分など必ず実行してほしい事柄があれば、それはエンディングノートとは別に「遺言書」として作成しておく必要があります。

4.遺言書を作る

遺言書を作る
独身の方でもご自身の遺産をどなたかに配分したい場合など、遺言書を作成すると良いでしょう。
遺言書の書き方には決まりがあります。書き方を間違えると無効になってしまいます。

遺言書は手続きなどせずにご自身で手軽に作成できるものではありますが、遺言書を作る際には守るべき書き方を確認して作成しましょう。
弁護士や相続サポートの団体や業者に依頼して作成するのも一つの方法です。

孤独死の対策はどうすればいい?

孤独死の対策はどうすればいい?
独身で不安になるのが孤独死です。一人暮らしをしている場合に、病気や事故などにより自宅で気づかれずに突然亡くなってしまうことをいいます。
孤独死は高齢者だけではなく、40代、50代でも注意する必要があります。
孤独死しないために、日頃からご家族や近所の方とコミュニケーションをとったり、何かのコミュニティに所属するなどして、できるだけ周囲の人との関わりを増やしておくことが大切です。

独身の葬儀やお墓の準備は、何をしたらいいの?

独身の葬儀やお墓の準備は、何をしたらいいの?
上記のような「孤独死」になった場合、法律に基づいて行政によって葬儀が手配されます。
しかし、独身の方でも生前から葬儀社と相談し、生前契約できる場合もあります。
ご自身で生前に葬儀のプランを決定して、準備を済ませておくことも可能なのです。

また菩提寺(先祖代々のお墓のあるお寺のこと)がある方は、お寺の住職に相談し、そちらに納骨をすることを生前に決めておくことができる場合もあるようです。

お墓については、最近では独身の方でも使える小さなものが増えてきました。
また、永代供養の場合、お寺が霊園や墓地を管理してくれるので、ご家族がいない独身の方向けです。費用もお墓を購入するより抑えることができます。

エンディングノートを書く

エンディングノートを書く
独身の方の場合、万一のことがあった場合、エンディングノートを準備しておくことで残された方に必要な情報をスムーズに伝えることができます。
また、ご自身のこれまでの人生と向き合い、今後についての希望などを整理することができます。

書店に行くといろいろなタイプのエンディングノートが売っています。基本的には、自分に関することや、持病や葬儀、財産などの基本的な項目が載っています。
自分に必要な項目があり、大切にしたいテーマについてページが充実しているノートを選ぶことがオススメです。

▼エンディングノートの内容
・自分について
本籍・生年月日・健康保険証、年金手帳・証書、保険証券、パスポート、個人番号カードといった重要な書類などの保管場所など
・葬儀について
葬儀に呼んでほしい親戚や友人、連絡先など
・資産について
預貯金(銀行や口座番号)、不動産、有価証券・もしあれば借金や人に貸しているお金の金額、
・入っている保険やクレジットカード・印鑑や通帳の場所など
・葬儀・お墓について
菩提寺・希望する葬儀の形式や予算・埋葬の方法、墓地・喪主など
・持病や医療について
持病やかかりつけの医者・終末期医療や延命についての希望など

いかがでしたでしょうか?
独身の方も早めに終活を行うことで、準備を早めに行うことができ、ご自身の将来への不安を払拭することができます。
ぜひ参考にしてみて頂ければと思います。

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未来のお思託編集部
散骨、お墓、終活などの準備に関する様々な知識を持つ専門チームです。皆さまのお役に立つ情報をお届けするため日々奮闘しております。