「丑の日」うなぎ、梅干し、瓜に、丑湯で、夏バテ対策

 

梅雨明けしていないのに、連日、35度超えの酷暑となっています。

体のだるさ、眠れない、疲れが取れない人も多いのではないしょうか。

これから8月には、お盆を迎えます。

故人やご先祖を元気にお迎えするためにも、夏バテに気をつけたいですね。

そこで、「土用丑の日」の過ごし方をご紹介します。

これは、夏の暑さを乗り切るために、体によいものを食べて精をつけて、無病息災をお祈りする習慣です。土用丑の日は、「うなぎを食べる」ことが有名ですね。

 

では、この「土用」とはなんでしょう?

季節の変わり目となる立春・立夏・立秋・立冬の前の約18日間のことで、四季それぞれに「土用」があります。どれも季節の変わり目で、昔から体調を崩しやすい時期とされます。

この「土用」の最初の日を「土用入り」といいます。

季節の変わり目の体力が低下する時期に、体に良い精のつくものを食べる「食養生」をしていたのですね。昔の人たちの叡智ですね。

さて、有名な「土用丑の日」は、この18日間の中で、暦の日が丑の日のこと。土用の期間の丑の日に、栄養のあるものを食べることで「暑気払い」の風習があります、

 

ちなみに2023年は、7月30日(日)が「土用丑の日」です。

うなぎ、梅干し、瓜、うどん……。

土用丑の日は“う”のつく食べ物がいい」といわれます。

うなぎは、タミンやたんぱく質も豊富で、疲労回復、食欲増進と滋養強壮の優れもの。

なんと、奈良時代から、うなぎは夏の養生として食べられていました。

有名になったのは、江戸時代の学者の平賀源内が、夏場に売れなくなるウナギについて相談を受けて、「本日土用丑の日」と貼り紙を出したところ、大繁盛したといわれます。

梅干しには、疲労回復に効果のあるクエン酸が豊富で、酸味が唾液を分泌して食欲増進効果も!

うどんは、夏バテした体に、消化されやすいグルテンがエネルギーになり、のど越しもよく食べやすいです。

瓜には、きゅうり、西瓜(すいか)冬瓜、苦瓜(にがうり)、南瓜(かぼちゃ)と水分も多く、ビタミンも多いです。

ほかにも「土用」に食べるといいものとして・・・・・・。

「土用しじみ」と「土用卵」

「土用しじみ」のしじみは、肝機能の働きをたかめるタウリンはじめ、ビタミンB12や鉄分も豊富。昔は「腹薬」と呼ばれていたそうです。

「土用卵」は、栄養価が高く昔は、高級品だった卵も、体力が低下する土用に食べていたようです。

他にも、「丑湯」と「土用の虫干し」もあります。

土用丑の日に、桃の葉や、よもぎの葉などの薬草を入れた薬湯に入ることで、疲れを取り、病気をしないおまじないの習慣です。

土用の虫干しは、湿気が多い季節。衣類や本などを、一年でいちばん暑い土用の時期に陰干しして、虫に食われないようにする習慣。湿気取りの「除湿」効果があるのですね。

 

私たちに、命をつないでくれた先人たちの「知恵」

どれも、今の時代だと科学的根拠もしっかりありそうです。

一年でもっとも暑いこの土用の18日間、

先人たちの「知恵」に感謝して、食養生や、土用の暮らし方に触れて、夏バテ対策で、お盆を迎えましょう。

生きている私たちが元気でいることが、故人へのいちばんの“孝行”になるはずです。

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未来のお思託編集部
散骨、お墓、終活などの準備に関する様々な知識を持つ専門チームです。皆さまのお役に立つ情報をお届けするため日々奮闘しております。